静岡・ハワイオペラ構想について

作品内容
オペラ(独唱、合唱、オーケストラ、和楽器、他、ダンスや舞台美術等を含む舞台作品)
静岡市在住の医師・菅野寛也先生の静岡大空襲に関するエピソードをもとに、静岡県浜松市出身の作曲家・伊藤康英氏によって作曲。
静岡大空襲の際に亡くなったB29のアメリカ兵を慰霊したことに始まる、日本とアメリカとの、垣根のない慰霊、鎮魂のドラマ。
戦渦にありながら、人間の尊厳を忘れず、お互い国のために戦った戦友に祈りを捧げる心の大切さを伝える。
菅野寛也氏プロフィール(菅野分院医院長)
1933年生まれ。著書「たったひとりの慰霊祭」日米戦没者の慰霊を続ける医師84歳、少年時代2000人以上が犠牲になった静岡空襲を体験した菅野さんは、昭和47年から45年間にわたって空襲の犠牲となった市民と、静岡市内に墜落したB29のアメリカ軍兵士の合同慰霊祭を続けている。
平成3年からはハワイの真珠湾を毎年訪問し、真珠湾攻撃で沈んだ戦艦アリゾナの上に作られた記念館、アリゾナメモリアルで日米戦没者の慰霊も続けている。その活動は年々広がり、去年初めて開かれた日米両国の公式の追悼式典の実現に繋がる。安倍総理大臣と、アメリカの当時のオバマ大統領の共同会見も行われた。菅野氏も出席。菅野氏は敵味方無く死者を悼むことこそ、平和への道筋だと考えている。
伊藤康英氏プロフィール(作曲家・洗足学園音楽大学教授)
吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」は、音楽教科書の鑑賞曲としても取り上げられ、世界的なレパートリーとして知られる。一方、声楽作品の人気も高く、オペラ「ミスター・シンデレラ」(髙木達/鹿児島オペラ協会委嘱)は、2001年初演以来、2004年(新国立劇場中劇場/日本オペラ協会)、2015年(国民文化祭/鹿児島)、2017年(新国立劇場小劇場/日本オペラ協会)など、しばしば再演されている。ほかに、オペラ「天生」(荒井間佐登/飛騨文化センター委嘱/2015)、オペラ「起承転転」(和合亮一/2015)、合唱オペラ「ねこはしる」(工藤直子/津山国際音楽祭委嘱/2003)、オラトリオまたはシアターピース「オン・ザ・ロード」(和合亮一/2017)などの舞台作品がある。東京藝術大学作曲科及び同大学院修了の後、同大学非常勤講師を長らく務める。日本音楽コンクール作曲部門入賞。静岡県浜松市出身。浜松ゆかりの音楽家顕彰、浜松やらまいか大使。「浜松市歌」「伊達市歌」(福島県)作曲者。www.itomusic.com
高木 達氏プロフィール(台本)
1950年、福島県いわき市に生まれる。劇団青年座研究所 元所長。日本演出者協会会員、日本放送作家協会会員、日本演劇協会会員 現在いわきPIT劇場監督。NHK 「風の家」 脚本 イタリア放送協会賞受賞。いわき演劇の会、東京公演「東の風が吹くとき」脚本・演出池袋演劇祭25周年記念特別賞受賞